パイプブランド
フィンカート(Fincato)
ローマ中心部で1932年以来営業を続けるタバコ店から生まれ、自らの名を冠した限定生産のパイプも手がける三代続くイタリアのブランド。
フィンカート(Fincato)は、ローマの歴史的中心部、モンテチトーリオ周辺の路地の一つにあるタバコ店が時とともに姿を変えた店の名である。家族経営として始まったこの事業は、三代にわたって同じ姓を掲げて続き、単なる販売店にとどまらず、イタリアのパイプ文化が組織される拠点の一つへと変貌した。今日この名は、店舗そのものと、限定生産される自社銘のパイプの双方を指す。
店舗からブランドへ
この店を1932年に開いたのはエミリア・フィンカート(Emilia Fincato)である。二階建てのこの物件は当初、まったく異なる二つの用途を兼ねていた――一階は葉巻や刻みタバコ、トスカーノ葉巻を売る売場、二階はエミリアの夫カルメロの仕立て工房であった。1960年代、店の経営は甥のファウスト・フィンカート(Fausto Fincato)とブルーノ・バッジョ(Bruno Baggio)が引き継いだ。この世代は事業をタバコ小売りからパイプ専門へと絞り込み、1971年には仕立て工房のあった階を、客が座って語らえるサロンへと改装した。このサロンは当時の政界・芸術界の著名人が訪れる場所として語り継がれ、来訪者には後に大統領となるサンドロ・ペルティーニ(Sandro Pertini)も名を連ねる。
ファウスト・フィンカートの貢献は店舗にとどまらなかった。1975年、イタリアのパイプ喫煙者向け雑誌『Smoking』が彼の主導で創刊され、フィンカートは同誌の編集を担った。1990年にはチルコロ・デッラ・ピーパ(Circolo della Pipa)というクラブの創設メンバーの一人となった。この二つの取り組みは、当時イタリア各地に散らばっていた愛好家のコミュニティをまとめる仕組みの一つに数えられる。ファウスト・フィンカートが1940年にパドヴァで生まれたことも記録に残るが、これは単一の資料にのみ基づくため慎重に扱われるべき情報である。
葉巻と三代目
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出典:Pipedia(CC BY-SA ライセンスに基づき翻案)