パイプブランド
Wolfgang Becker
デュイスブルクで独学によりパイプ製作を始め、年間80本を下回る数量で製作を続け、「Wespe」という代表シェイプで知られるドイツの職人。
Wolfgang Becker(1952年生まれ)は、デュイスブルクを拠点とするドイツのパイプ職人である。どの工房でも徒弟修業をしたことはなく、技術は自らの試行によって身につけた。最初の手作りパイプを世に出したのは1987年、製作を職業として販売に踏み切ったのは1990年代半ばになってからのことである。
今日でも年間せいぜい数十本にとどまる製作量ながら、ドイツで最も名の挙がる現代の職人の一人に数えられる。
Wespeと造形の考え方
Beckerと聞いて真っ先に思い浮かぶのは「Wespe」である。スズメバチにちなんで名付けられたこの型は、丸みを帯び、しばしばわずかに非対称なボウル、はっきりと高められた接合部、そして外側へ広がるシャンクによって特徴づけられる。職人自身の説明によれば、最初のWespeは1988年か1989年に工房から生まれたが、正確な年は本人も定かに覚えていない。何十年にもわたり同じ形を再解釈し続けてきたことが、Wespeを単一のモデルというより一つの系統へと押し上げている。
全体的な造形言語にはデンマーク学派の柔らかな移行と非対称への開放性が色濃く表れている。この方向性は偶然ではない。あるパイプクラブの会報で読んだLars Ivarssonに関する記事、そしてその後ケルンで間近に観察する機会を得たIvarssonのパイプこそが、Beckerを作業台に向かわせた本来のきっかけだった。
工房と素材
記事の続きはアプリで
ISPE のすべては IPC アカウントで開けます。
関連記事
最終更新:
出典:Pipedia(CC BY-SA ライセンスに基づき翻案)