歴史と文化
平和のパイプ(Peace Pipe):象徴から慣用句への転化
北米の儀式用パイプに外部から与えられた「平和のパイプ」という呼び名は、幾世紀もの間に神聖な事物の呼称であることをやめ、日常的な慣用句や大衆文化の比喩へと姿を変えた。
平和のパイプは、北米先住民の儀式用パイプを指すために西洋の言語に定着した呼び名であり、英語ではpeace pipe、pipe of peaceの形で用いられる。この名は、その事物が属する伝統の内側からではなく、外から眺めた者の観察から生まれたものである。
そのため、この語は今日二つの層で生きている。一方ではカルメットと呼ばれる神聖な事物を指し、もう一方では「わだかまりを解く」という意味で日常語に定着した慣用句である。
名称の由来
アメリカ国立公園局(National Park Service)の伝えるところによれば、この呼称は初期の入植者や兵士たちが、条約の調印式で最もよくこのパイプを目にしたことから生まれた。彼らはこのパイプを単に平和を象徴する道具とみなし、この名を与えたのである。しかし儀式用パイプは戦争と同じように平和や交易、社会的・政治的な決定にも用いられる事物であり、条約を締結する場面はそれを用いる共同体の一部にのみ見られた機能の一つに過ぎなかった。
この一面的な命名を最もよく示すのがパイプ・トマホーク(pipe tomahawk)である。一方の端にタバコのボウルを、もう一方の端に斧の刃を備えたこの道具は、ヨーロッパ系およびアメリカ人の職人たちによって交易品や外交上の贈答品として製作された。同じ本体の中に喫煙具と武器の両方を宿すというその性格は、外交と同じだけ対立の象徴ともなった。パイプの世界史という観点から見れば、「平和のパイプ」という名は、二つの世界の最初の出会いにおいて生まれた誤読が定着したものだといえる。
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出典:Pipedia(CC BY-SA ライセンスに基づき翻案)