原材料
タグアナッツ(植物性象牙)
南米原産の象牙ヤシの硬い種子であるタグアは、象牙に似た質感からパイプのシャンクや、まれにボウルの素材としても用いられる。
タグアとは、南米の熱帯雨林に自生する象牙ヤシ(Phytelephas属)の成熟した種子に付けられた名称である。種子内部の胚乳が乾燥すると石のように硬化し、艶消しの白色でわずかに縞模様の入った表面になる。この外観から「植物性象牙」という呼び名が生まれた。パイプの世界では、タグアはボウルの素材というよりも、装飾やシャンク延長部の素材として知られている。
原料の産地と特性
象牙ヤシは主にエクアドルをはじめとするアンデス山脈西斜面の熱帯雨林に分布する。木が最初の実をつけるまでに十五年ほどかかることもあるが、成熟後は数十年にわたり結実を続ける。雌株につく大きく硬い殻の果房の中には、それぞれ数センチほどの種子が並んでいる。未熟な種子は柔らかく食用に適した状態だが、硬さは乾燥の過程で初めて現れる。
乾燥した種子はナイフでは削れないほど強靭になり、加工にはのこぎり、やすり、サンドペーパーが必要となる。一方で切断や穴あけがしやすく、高い光沢まで磨き上げることができ、この点で動物性の象牙に近い挙動を工房の作業台で示す。染料は表層にしか浸透しないため、着色された部品では内部の白い種子と表面の濃色が対比を成す。記録によれば1880年代以降、ボタン産業の主要原料の一つとなったが、プラスチックの普及とともにこの用途は大きく後退した。
パイプでの用途
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最終更新:
出典:Pipedia(CC BY-SA ライセンスに基づき翻案)